「か」から始まる業界用語
開業資金
かいぎょうしきん
開業前に必要な資金の総称を指す。
- 店舗や事務所を借りる際の費用
- 店舗や事務所の改装や内装工事費用
- テーブル・椅子・食器・調理器具などの備品の費用
- 食材などの商品の仕入れ費用
- FC加盟の場合は加盟金
- 会社設立の場合は設立費用・資本金
- 開業前の販促用のチラシや広告作成費用
などがある。初期投資を抑えるために、リースなどを利用して什器を揃えるケースも多い。
成長企業では、初期投資金額の1.5~2倍程度の売上高を目標に設定することが多い。
もっとも重要なことは、予想される年間売上高とのバランスをとって、健全な経営を目指すことである。
がいこくじんこようじょうきょうほうこく
厚生労働省が、外国人労働者を直接・間接就労させている国内事業者からの雇用状況報告をとりまとめたもの。
毎年6月に事業者に提出を求めており、年末に雇用状況が公表される。
昨今、景気の回復や労働人口の減少に伴い、飲食業界でも人手不足が大きな問題となっており、
一部の飲食企業や各個店では、アルバイトやパートタイム労働者を外国人に頼らざるを得ない状況が深刻化し、
その結果として外国人雇用率が年々高まっている。
同省が発表した「外国人雇用状況報告(平成17年)」によると、産業別における飲食業(宿泊業も含む)での
直接外国人労働者数は、およそ15万9千人で全体の約8.0%(前年比0.9%増)を占めている。
他業種に比べ増加率は大きく、飲食業界で外国人労働者が急増していることを示す結果となっている。
雇用者数を出身地域別にみると、東アジア圏(中国・香港、韓国)が最も多く、全体の約43%を占めている。
次いで中南米、東南アジア、北米、欧州と続く。
従事する業態によって異なるものの、出稼ぎや学費補助のために働く中国とインド出身者は多い。
賃金や待遇等に関しては、日本人のそれに比べて劣ることなく対等に扱われ、
言葉の問題や住居の手配も各雇用者が面倒を見ていることが多い。
既に外国人労働者なくして日本の社会は成り立たたず、飲食業界では更に外国人就労者が増えていくことが予想される。
このため外国人雇用に対しての理解は、雇用者のみならず客側にも求められる。
ちなみに外国人の在留に関しては「出入国管理及び難民認定法」で指定される在留資格27種類が認められており、
その中で就労が認められるのは21種類。
就労資格がない在留資格者を雇用すると不法就労をさせたことになり、
就労者本人だけでなく、雇用者も違法行為をしたことになり処罰の対象となる。
雇用の際には、外国人登録証や就労資格証明書等で就労が可能かを確認しておく必要がある。
かいせいこうねんれいしゃこようあんていほう
少子高齢化社会の到来・労働人口の減少を睨み、企業に65才までの雇用を義務付けた改正法で、
平成18年4月1日から施行されている。
厚生年金の支給開始年令が段階的に引き上げられ、給与所得者が65才まで働き続けられるよう、
企業に雇用確保措置を義務付けている。
定年を65才未満としている企業は、 2006年4月から定年の延長、継続雇用制度の導入、
定年廃止、のいずれかの措置を講じる必要がある。
原則として希望者全員が対象だが、労使協定などで一部に限定することも可能。罰則は伴わない。
パート契約で雇用期間の定めがない場合は同法が適用されるが、期間を定めている場合は適用外となる。
人材あってこその飲食業界も、この流れは今後無視できない。
かいせきりょうり
本来は茶席の茶の前に出す簡単な食事のことだが、
現代では和食の一分野として茶をおいしく味わう上で差し支えのない程度の軽食や
それに類する和食のコース料理のことを言う場合が多い。
かゔぁ
白または明るいピンクのスパークリングワイン。
スペインのカタルーニャ地方ペネデス地区で生産される。
シャンパンと同じ製造方法だが、カヴァのほうがリーズナブルで庶民に親しまれている。
スペインではパーティーに欠かせないワインのひとつ。
かじゅあるだいにんぐ
ファーストフードやファミリーダイニングと比べて店の雰囲気が良く、
サービスにも力を入れ、アルコール販売もあり、ゆったりと食事ができるようにつくられた店のこと。
もともとは若者を対象にしていたが、チェーン化に取り組むと共にファミリー客を対象とするようになり、
ファミリーダイニングの市場を奪い取っている。
カジュアルダイニングはランチとディナーに重点を置き、アルコールの売り上げ高が総売上の7~12%くらいを占める。
立地は郊外の住宅地に隣接したサバーブである。
メニューは一般的な食材と商品に力を入れ、メニュー数はファミリーダイニングの30~40%くらいに絞り込み、
調理技術のレベルを上げてスクラッチ感を出している。
かたるーにゃりょうり
カタルーニャ地方は海と山に囲まれているため、料理も素材の良さを活かすために山や海の幸をシンプルに調理したものが多い。
イカ墨のパエージャや野菜をオーブンやグリルで焼いたサラダなどが代表的な料理で日本でも親しまれている。
かなざわかれー
石川県・金沢市を中心に食べられている独特な特徴を持ったカレーライスのこと。
ルーは濃厚でドロッとしていて、付け合わせとして、キャベツの千切りが添えられている。
ルーの上にトンカツを載せ、その上にソースをかけ、これをフォーク、または先の割れたスプーンで食べる。
かまのび
パン生地がオーブンの中で膨らむこと。パン生地の温度がおおよそ60度になるまで発酵し続ける。
発酵により、グルテンに包まれている生地中の炭酸ガスの気泡が過熱されて膨張し、
それに伴い、グルテンの膜も伸びるのでパン生地が膨らむ。
かめいきん
フランチャイズ契約を結ぶ際に、加盟社が本部に対して支払う金銭を指す。
「商標」や「のれん分け」など、ブランド(信用)を得るために支払われるもの。
スタッフの研修費用や宣伝料などが含まれるケースがあるが、一般的には本部が持つノウハウの使用許諾の対価として支払われる。
保証金等とは性格が異なり、契約解除時に返金されるものではない。
かめいほしょうきん
加盟金と同様に、加盟者がフランチャイズに加入する際に本部に支払う金銭で、
加盟機関の契約が満了した際に加盟者に返金されるもの。諸条件は、その契約内容により異なる。
もちろん本部に対しての債務があった場合は、その金額を相殺した額で支払われることになる。
かれーなべ
鍋スープがカレー味。基本のだしが味のポイントで、そこが普通のカレーとは異なる。
2007年、冬にオープンした専門店が人気となり、最近ではカレー鍋スープが相次いで発売されたり、
レシピが紹介されるなど、食品メーカー等も注目している。
レトルトのカレー鍋つゆを販売しているメーカー各社では、「羅臼コンブを使用したもの」や
「和風だしに、コリアンダーなどのスパイスを加えたもの」等、だしにこだわっている。
また、具材はミニトマト、キャベツ、にら、豚バラなどが王道。
もち、ゆでたまご、ソーセージやもやしを入れてみるのもオススメ。
締めにはご飯を入れ、粉チーズを加えるとリゾットも楽しめるのが、カレー鍋の魅力のひとつ。
兵庫県姫路市にある、居酒屋のまかない料理が発祥と言われ、鍋もカレーも好きというオーナーが試作して従業員に出したところ、
好評だったので商品化し、口コミで広がっていった。現在では、カレー鍋専門店や居酒屋等、様々な飲食店でも登場している。
「き」から始まる業界用語
生上げ
きあげ
茹でたり、煮た材料を水にさらさず、ざるなどで水気を切り、そのまま冷やすこと。
水に浸すことで退色しやすい材料に用いる調理法。おか上げともいう。
きっちんへるぱー
調理場におけるコックの補助者のこと。コックが仕事しやすいように下処理を担当する人。
決してストーブやフライヤーの前に立つことはない。
コックが手際良く仕事できるように、その下準備をするのが役割である。
キッチンヘルパーの仕事は下準備の作業であるため、営業前に重点が置かれる仕事である。
営業時間中も主に後方部門を担当する。
きふわいん
白ワインに使われる品種のぶどうの果皮に貴腐菌とも言われるボトリティス・シネレア菌が感染することで
高糖度で豊潤な香りを放つようになった極甘口のワインのこと。
リースリング種、セミヨン種などの白ワイン用の品種に貴腐菌が感染すると果皮のクチクラ層が溶かされ、
果実の水分が蒸発してしまうため、見た目は干しぶどうだが、高粘度、高糖度の貴腐ぶどうができる。
世界三大貴腐ワインとして、フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、
ハンガリーのトカイアスーが挙げられる。貴腐ワインは食前酒、デザートワインとして飲まれることが多い。
ぎもーぶ
フランスでは駄菓子感覚で親しまれているマシュマロに近いお菓子のこと。
マシュマロとは違い、ギモーブは口に入れた瞬間ふわ~っと消えてしまいそうなやわらかさと、
噛めば口の中でいっぱいに広がる果汁のさわやかさがある、マカロンと並ぶフランスの伝統的なお菓子。
もともとフランス料理のコースの最後に出される小菓子として知られており、
古くからパティスリーで卵白と香料、砂糖を混ぜたものが作られていた。
現代のギモーブは、卵白を使わずにゼラチンや砂糖を用いてひたすらフワフワになるまで泡立て続けるので、
食感がふんわりとし、とても軽いのが特徴である。
またこれまでは、ふわっと丸みを帯びた形のものが一般的だったが、最近は色や形のバリエーションが増えている。
ミントやライム、パッションフルーツといった味も登場して、甘さだけではなく、酸味や香味も楽しめるようになった。
ある有名ホテルのギモーブは、ゼラチン・砂糖・フルーツピューレで作られており、きれいな色を生かしたお洒落なパッケージと、
軽い食感と深い味わいに注目が集まっている。
近年、有名ホテルのギフト用に売り出したり、有名百貨店内に専門店が登場したりと注目を集め、
高級感や差別化をねらって「ギモーブ」と呼ぶ店が増えつつある。
きゃくせきかいてんりつ
1席当たり1日何回、お客様が座ったかを示す数字。
1席当たりの客数を出すだけではなく、1席当たりの売上高を経営のバロメーターにしているところが多い。
1席当たりの売上高を問題にする場合には、資本の収益性を考慮して、1席当たりの投資額との比較で問題にしなければならない。
客席回転率の計算式は、1日の来客数÷客席数=客席回転率となる。客席回転率は、売上高を分析する場合に重要になる。
また売上高の計算式は、売上高=客単価×客席数×客席回転率で、客単価と客席回転率の大小によって売上高が決まる。
一般に客単価の高い商売程客席回転率は低い。
客席回転率は、お客様が混雑する時間帯、あるいは最も客数の多い曜日に集中して検討する方が役立つ。
最も客席の多い時間帯に努力した方がより成果が上がるからである。
きゃくせきかどうりつ
客席利用率のこと。
一般に客席稼働率は、テーブルが満卓になった時、客席数の何%が利用されたかで表現する。
客席稼働率が良いと、同一時間の売上高が上がって高効率になる。他方、稼働率が低いと無駄が生じる。
卓数や客席数は売場のスペースで決まるが、何人掛けの卓が何組必要かは、1組当たりの来客数の構成比によって決定される。
ファミリーレストランのように多目的に利用される店は、1卓あたりの客席数の取り方によってピーク時の売上高が決まる。
土曜、日曜日、あるいはディナーの時間帯は家族連れが多く、4人掛けの卓が良く稼働するが、
ランチ時間には1組当たりの来客数は平均すると2人前後になって1人客も結構多い。
その場合、4人掛けに案内すると、客席の稼働率は25%と低くなり、売上高の機会損失を発生させる原因となる。
きゃくせきぞーにんぐ
客席を忙しさに応じて区分し、接客係の担当を明確にして、担当する客席のサービスに対して責任を持たせる方法。
ブロック制、ステーション制とも呼ばれている。
客席ゾーニングはピークタイムとスロータイム(暇な時間)によって、受け持つ卓数や客席の広さを決めることである。
客席ゾーニングを採る目的は、接客担当者に自分のお客さまは誰であるかをしっかり認識させ、
十分なサービスを行い、お客さまに満足してもらうことである。
客席に立っている時間は、常に担当しているお客さまのサービスの要求に気を配る。
客席のレイアウトもそのようになっていなければならない。
客席ゾーニング制は、接客作業のすべての技術が身についている必要があるので、訓練方法が成功のポイントになる。
きゃくせきれいあうと
客席の配置や通路の取り方を示した客席図面。
客席のレイアウトを考える時には、お客さまの居住性が良く、店長や接客係が働きやすくすることが大切である。
客席レイアウトは、労働生産性とサービスの質を決めるもので、作業効率に影響する。
接客係の動線は、デシャップから各テーブルとの距離ができるだけ一定になるようにする。
客席係の動く距離の大部分は、注文を取った伝票をキッチンに通し、出来上がった料理を客席に運ぶことになるので、
各接客係の1日の作業量をほぼ一定にするためにも、働きやすいレイアウトは大切である。
接客係の動きを直線にすることで、疲れや余分な神経を使うことも減らすことができる。
テーブルの配置で注意する点は、お客さま同士の視線が近い距離で合わないようにすることである。
きゃくたんか
お客さま1人当たりの平均消費額のことをいう。
客単価の計算式は、客単価=売上高÷客数となり、それによる売上高の計算式は売上高=客席数×客席回転率× 客単価となる。
売上高を伸ばすには、客数を増やす、客単価を上げるの2通りの方法がある。
客数は客席数と客席回転で決まるが、客単価はメニューの価格方針と接客力で決まる。
接客力とは、接客係のセールスプロモーションで、自信のある商品をいかに積極的に薦められるかである。
そのためには、接客係に豊富な商品知識が必要であり、よく訓練されていなければならない。
高級店では店長かホールリーダーがオーダーを承る。またメニューの作り方、商品の各順序によっても商品の出方が違ってくる。
このような客単価のアップよりも、オペレーション力を上げて、客数を増やすことに努めるべきである。
きゃすと
パート・アルバイトの従業員の呼称で、主にファミリーレストランやファーストフードなどのチェーンで使われることが多く、
キャストとは演劇などの配役、出演者の意味で、ゲスト(お客)に対する概念。
店舗、企業によっては「クルー」「メイト」など呼ぶことも。
ぎゃべじかん
キッチンと店内から出たゴミを収納する缶のこと。
レストランやホテルでは、その店のキッチン能力を判断する際、ゴミを見ればすぐに分かるといわれる。
社員のしつけや技術のある店は、まずギャベジ缶が美しい。調理技術が高ければ、まだ使えるものが捨てられることはない。
調理担当者の原価、調理能力をすぐに判断できるのが実はゴミなのである。
無駄な仕込み、数量が多すぎてロスがでる損失もある。
きゃらめりぜ
フレンチでキャラメリゼとは砂糖をカラメル状に加熱する調理法。
キャラメリゼは砂糖を煮詰めたり、高温のガスバーナーで当てて焦がしたり、キャラメルを塗ったりと幅広く指す。
また、イタリアンではカラメッラートという。
ぎょしょう
イワシなどの魚を塩と漬け込み、発酵させたものから出る液体のこと。
アミノ酸、核酸、ミネラルビタミンなどを豊富に含む。そのため、独特の臭みがあるが、旨味成分として使われる。
秋田のしょっつる、能登のいしる、タイのナンプラー、ベトナムのヌックマムなどが挙げられる。
「く」から始まる業界用語
クックチルシステム
くっくちるしすてむ
昨今フードサービス業の各方面で導入されている集団給食の生産システム。
加熱調理(クック)した食品を冷却(チル)保存し、料理の提供の際に再度過熱する方式。
もともとは病院給食から始まったが、現在では、ホテルやレストランでの宴会用料理にも用いられている。
料理の品質を管理すると共に、調理とサービスを分離し効率化を図ることを目的としている。
クックチルシステムを導入した場合、ロット生産により食材の大量購入が可能になるほか、
品質の標準化を図れるなど、多くのメリットがある。
その半面、調理してから供食までの時間が長いため、調理・冷却・保存工程において、厳しい温度管理が求められる。
また、製造過程では、一般の調理とは分離し専用のコーナーを設けるなど、衛生管理を徹底する必要がある。
「け」から始まる業界用語
ケーク・サレ(Cake Sales)
けーく・され
フランス語でケーク→パウンドケーキ、サレ→塩味といった意味で直訳すると塩ケーキのこと。
「ケーク・サレ(塩ケーキ)」は甘くないケーキで、形はパウンドケーキ型。
中身はハム・チーズ・野菜などを入れたりとボリュームのある食事用ケーキである。
食べた感じはキッシュに似ているが、キッシュよりもモチッとしており、あっさりしていて軽いのでいくつでも食べられそうだ。
フランス料理のエッセンスがぎっしり詰まった「ケーク・サレ」は、サラダと組み合わせて軽い昼食や夕食、ワインのおつまみ、
パーティーのオードブル等として、あらゆる場面で食べられている。
けーたりんぐさーびす
家庭や会社に出張して料理とサービスを行うこと。
あくまでも家庭や会社から依頼を受けて、サービスを行う出張料理が主である。
機内食はエアケータリング(air catering)といい、機内サービスの一環として行われている。
従来は会社の催事が主であったが、住宅の改善やライフスタイルが変化すると、家庭への進出も多くなった。
成功させるためには、サービスや演出力も必要となり、単に料理を運ぶだけではお客さまの満足を得ることは難しい。
結婚式、誕生日、法事など家庭でアットホームな食事会を演出する新しいビジネスである。
「こ」から始まる業界用語
高級ビールブーム
こうきゅうびーるぶーむ
通常のビールよりも販売価格が若干高く設定されたビールのことで、現在、“高級ビールブーム”が起こっている。
国内大手ビールメーカー4社では、アサヒビールの「プライムタイム」、キリンビールの「キリンブラウマイスター」、
サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」、サッポロビール「ヱビスビール」等が挙げられる。
この高級ビールブームは、日本経済の景気回復や一部の高級品志向ブーム、
また「ザ・プレミアム・モルツ」がモンドセレクション最高金賞を2年連続で受賞したことなどが追い風になり、
一般消費者の購買意欲が高まったことが要因とされる。
最近では、量販店やコンビニエンスストアでの取り扱いが増え、販売量も増加した。
また今後は団塊世代が定年を迎え、“舌の肥えた世代”が高級ビールを楽しむ時間が増えることが予想され、
この高級ビールブームは今後も加速していくのでは、との見方もある。
一方、手ごろな価格の発泡酒や第3のビールの人気も高く“中間層”のビールのシェアは落ち込んできている。
こうりゅうがい
都市部の消費者が野菜や果物などの生産物を農村の生産者と交流しながら、直接購入すること。
近頃、都市部の消費者を中心に「自分の手で安心できる食材を確保しよう」という人々の動きが目立ってきている。
フリーマーケットなどのイベントにおいて、生産者が持ち込んだ生産物を、
消費者が生産者から直接商品説明を聞いて買い物をするというのが「交流買い」の代表例だろう。
これにより、消費者は安心して野菜などの生産物を購入することができ、
生産者側ももっと消費者の顔を見たいという想いを実現することができる。
また、生産者自らがイベントなどを開き、参加者の生の声を聞いて参考にしていたり、
消費者が農業や漁業の栽培や洋食などの手伝いをしながら交流を深めている例もある。
いずれも食の安全に対する関心に加え、「生産者と直接交流したい」という想いからくる傾向といえるだろう。
こーひーしんまめ
収穫して1年以内のコーヒー豆のこと。
1年以内とは、一般的に次の年に採れたコーヒー豆が入荷するまでのことを言う。
新豆はうまみ成分が含まれる水分が多いので、うまみと香りが強く美味しいと専門家にも好評だ。
「新茶」・「新米」といった新鮮なものが好まれていることから、コーヒーも同じような傾向があるのでは?
価格は一般的な商品の2倍以上のものでも、即完売となることもあるらしい。
こーんがたぴざ
ピザ生地をソフトクリームのコーンの形にして、片手で持ちやすく、食べやすくした、まったく新しい発想のピッツァのこと。
ブームの発信源は、2004年イタリア・ミラノで誕生し、各国に展開しているピコーノ社の「コーノピッツァ」である。
現在イタリア国内で20店舗、海外ではイギリス、スペイン、ロシア、クウェート、インドネシア、ニュージーランド等に展開中。
日本でも2006年9月、新宿に1ヶ月限定のトライアルショップを出店し日本上陸を果たした。
ごくしょうとまと
直径1センチほどのトマト。見た目はまるで「種無し葡萄」のよう。
和食店の箸休めや、パスタの具材としてだけでなく、近頃はスイーツの中にも登場している。
見た目もとってもキュートで、お皿に載せるだけでアクセントになる。
極小トマトは愛知県の「三河温室園芸組合」が商品化したのが始まり。粒が小さくつぶれにくいので、加熱調理にも活躍する。
従来のトマトより糖度が高く、味もしっかりとしている。極小トマトだけでもおつまみとしてもいただけそう。
現在、このトマトを国内で生産している農家はまだ少ないが、
色の鮮やかさやかわいらしい見た目から、業態を問わず重宝されそうだ。
こくみんきんゆうこうこ
国や都道府県、市町村などと連携し公的な融資を行う「公的機関」のひとつ。全国に152支店ある。
民間金融機関から融資を受けることが難しい、小規模で起業する経営者のために、事業資金融資などの支援を行う政府系金融機関。
「普通貸付」や「新規開業資金」などの融資制度は、担保もしくは保証人が必要となるが、
現在、無担保・無保証人でも1000万円までの融資を受けられる「新創業融資制度」が実施されている。
こすとこんとろーる
店舗運営において、経費の削減を図り、適正な利益を確保すること。
材料費や人件費などの変動費を抑えることで、利益を追求し、健全な経営を目指す必要がある。
ただし、食材の品質を下げたりキッチンスタッフやホールスタッフを削減するなど、
目先の利益のために必要な経費を削るのではなく、不必要な「ロス」を削ることでコストコントロールを図るのが望ましい。
経費を適正に管理し、売上高予測に応じて人や食材を準備する必要がある。
こせいはばー
「個性派バー」は大きく分けて2つある。
ひとつは、斬新なコンセプトや工夫を取り入れた異文化体験的なバー。
例えば、内壁やインテリアやグラス等が全て氷で作られ、室温はマイナス5度に保たれているバー。
駄菓子屋・給食のメニューがあるバー、宇宙船をイメージしたバー、
お坊さんと語らいながらお酒が飲める坊主バーなどもある。
もうひとつの個性派バーとは、ストレス社会で働く現代人のための、健康促進空間のバーのことである。
健康促進空間のバーでは実際には酒を提供するわけではない。
例を挙げると、バーに来るような気軽な感覚で点滴を受けられる点滴バー。
医師と相談をしながら薬剤を決めることができ、栄養補給や各種ビタミン等を選ぶことができる。
また、フルーツ・フラワー・ハーブなど18種類以上のアロマを選ぶことができ、
カラフルなチューブからその香りを加えたマイナスイオン濃縮酸素を吸引する酸素バーも有名。
今、私たち現代人が求める空間は、刺激がある空間、もしくは癒しや安らぎの空間であるのだろう。
ごとうちべんとう
ご当地弁当というと、真っ先に駅弁を思い浮かべる人が多いだろう。
しかし近頃、駅弁に加え、コンビニ弁当も地元の食材を使ったり地元の味付けをしたご当地弁当が流行している。
従来、コンビニ弁当は全国一律の味が定番であったが、
それぞれの地方において、地元の食材・味付けが好まれるという背景がある。
また、コンビニ各社が地方自治体と協定を結ぶ動きも広まっており、
コンビニの地域支社の商品担当者と農水関係部局がタッグを組み、商品開発を行っている地域もある。
ごまじょうちゅう
焼酎は米や麦、芋、蕎麦や黒糖を使ったものが一般的だが、最近巷では、胡麻を使った焼酎が人気を集めている。
国内だけでなく、海外からのニーズも増加している。
胡麻焼酎を製造しているのは、福岡県の紅乙女酒造。同社の「胡麻祥酎・紅乙女ゴールド」は、シェフやソムリエ等の
スペシャリストらによって審査されるInternational Taste & Quality Institute(iTQi:国際味覚品質協会)2006で、
最優秀味覚賞を受賞した。
iTQiは、料理や飲料の美味しさを評価する国際審査会で、欧州の8つの最高級料理協会、
国際ソムリエ協会(ミシュラン、ゴー・ミヨの三ツ星、二ツ星以上)のシェフ、ソムリエ約50名によって評価されるもの。
ここでの評価は、日本の胡麻焼酎が世界の「舌」を魅了したことになる。
また同社が出品した胡麻焼酎は、全て入賞するという快挙をも成し遂げている。
胡麻は発酵力が弱いため焼酎の製造が難しく、胡麻の煎り方を試行錯誤し、およそ7年の歳月を経て商品化に漕ぎ着けたという。
熟成にかける時間は長く、「最低2年、良いものは10年以上」必要とされる。この胡麻焼酎の味はまろやかで香り高い。
今回の受賞で日本の「焼酎」が世界で注目を浴びるようになり、日本での焼酎ブームも更にヒートアップしそうだ。
こんびおーぷん
「コンビオープン」とは、スチームとコンベクションオーブンの両方の機能を持ったオーブンのこと。
「蒸す」「焼く」「煮る」「炊く」などの様々な調理をスピーディーにできる。
温度と調理時間を設定するだけで調理が完了する自動調理装置があり、給食等の大量調理にも活用されている。
また、近年ではホテルでも導入が進み、料理の味を守りつつ効率化を図ることに成功。
このため人員コスト削減のため、今や必要不可欠となってきている。
こんふぃちゅーる
フルーツを砂糖やはちみつで煮込んで保存を可能にした、フランスのジャムのこと。
これまで市販されてきたジャムは保存重視の甘いものが多かったが、
最近のジャムは素材を生かしたフレッシュな味わいのあるジャムに変化している。
フランスからの直輸入品も増え、珍しいフルーツや野菜やスパイスなどを駆使した創作性に溢れる高級ジャムも登場。
コンフィチュールは、パンにぬるだけではなく、紅茶やお酒、肉料理に添えたりと自由自在にアレンジでき、
普段の料理でも気軽に高級感が味わえることが、女性を中心に人気を得た理由である。
最近は日本でもコンフィチュール専門店がオープンして、30~40種類も揃えるお店もある。